私は事業家集団環境と呼ばれるコミュニティで学びながら、いくつもの事業を立ち上げている経営者です。
このコミュニティが大事にしているもののひとつに「自己投資」がありますが、これには懐疑的な意見があります。
今回は、懐疑的な意見がある自己投資について、行うべき効果的な人とそうでない人について書きます。
私が行ってきた自己投資

私は、20代中盤から毎月会社勤めの給料の半分以上を自己投資に使ってきました。自分で事業をいくつもやっている現在、そのことにとやかく言われることはありません。
しかし、独立して事業収入を得るようになるまでは、当時お付き合いしていた人や周りの友人からは「毎月そんな大金を使うなんて、ちょっとおかしいんじゃない?」と言われ続けたこともありました。
今まさに、起業をしようと事業家集団環境に飛び込もうとしている人は、昔の私と同じような体験をするかもしれません。周りからいろいろなことを言われ続けるかもしれないので、私が体験した自己投資について知っておいていただけたらと思います。
何に使ったのか

まずお伝えしたいのは、私が「自己投資」で何をしたのか、何に使ったか、です。
最初は、いわゆる「座学」のために使いました。つまり経営者向けの勉強会があったときに、行く価値があると思えば新幹線に乗ってでも参加し、価値があると思えば本もたくさん購入し読んでいました。
もうひとつは、現在営んでいる事業のサービスや扱っている商品です。自分がヘビーユーザーとなって使いました。その内容は多岐に渡りますが、私が現在経営しているカフェをはじめる前に、似たような業態で事業を営んでいた師匠の飲食店で提供されているドリンクを毎月全メニュー制覇していました。
前者の「座学」に関しては、みなさん割と納得いくようで、これに対して何も言われたことはありません。たぶん、塾や大学などで座学にお金をかけて来た経験を多くの人が持っているため、イメージしやすいのでしょう。
問題は、後者の「事業のサービスや、将来扱う可能性のある商品に対して、自分がまずはヘビーユーザーとして使う」です。これに関しては、違和感を持つ方が多くいました。このような意見のギャップがなぜ起こるのか、私なりに2つに分けて考えてみました。
意見のギャップが起こる理由
①消費者視点か経営者視点か
なぜ、事業のサービスや商品を自分がまずヘビーユーザーとして使うことに、違和感を感じる人と感じない人がいるのか?
私は、消費者としてそのサービスや商品を見ているのか、経営者視点から見ているのか、の違いによると考えています。
みなさんがもしヘアサロンの経営を考えていて、敏腕ヘアサロンオーナーのもとで学ばせてもらえるとしたら、通い詰めてメニューや価格設定について質問しませんか?
通うなかで、スタッフさんと仲良くなってスタッフ教育について聴きたいと思いませんか?使っている溶剤の特徴などを、自分の髪で試してみようと思いませんか?
消費者目線だと、自分の消費ペースに合わせて使うのが普通かもしれませんが、経営者を目指していると、消費するペースよりインプットに必要なペースかどうか、が重要になります。
②学んでいるかどうか
あなたに、ビジネスや経営について教えてくれる人がいる場合、同じ商品をどこかで買うのなら、その教えてくれる人から買おうと思うのは、ごく自然なことだと思います。
遠方にいる知人であっても、居酒屋をやっている人などがいたら、その地域に行くときはその居酒屋に行こう、と思うのではないでしょうか?
ましてや、時間を使ってもらい、長年の知識や経験を教えてもらっている人であれば、ちょっと遠出してでもその人のお店にお金を落とそうとするのは、むしろ大人の良識だと思います。
特に学んでいる人などがいない場合は、特定のお店でわざわざお金を落とそうと思う気持ちはなくて当然かもしれません。
志がある人に自己投資は効果的

経営を志しているのか消費者なのか、学んでいるのかいないのかなど、あなたの立ち位置によって、自己投資が意味のあるものにも、全く意味のないものにも変わります。
当然ですが、意味のない自己投資はする必要がありません。
今後、師匠の元で学んでいこうと思っている方は、自己投資をした先にどんな学びがあるのか、それがどう自分の事業につながっているのかが、よく見えずに不安に思うこともあるかもしれません。しかし、事業家集団環境では、継続的な自己投資を多くの人が実践し、学んでいます。
現状を変えたいと思っている方は、いま一緒にいる人たちの常識ではなく、自分がなりたいと思う実績を持った人の常識を新たにインストールするつもりで学んでみることをおすすめします。
コメントを残す